アラセブシングルの老境サバイバル日記

往年の「若さと美貌」はどこへやら 、到達点は何と「馬鹿さと貧乏」だった。

私は産業廃棄物、でも自嘲じゃない

退職時、「2、3ヶ月は嬉しいけど、その後は寂しくなるそうよ」と言われた。私は「そんなことはない。二度とこの仕事はしない」と決め関連書籍などを処分した。退職後、「日本人なら源氏物語でも読もうか」と思ったが、元々興味がない。で、内館牧子さんの「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」を読んで終了。図書館に行っても周りは同じような年寄りばかり。そんな生活にウンザリし始めた頃、先輩から今の仕事を頼まれた。

 

芭珈紗:始めは断ろうと思った。現役の時よりワンランク上の仕事だから、不安で・・・。
ビン坊:フ~ン
芭珈紗:でも、人がいなくて困ってるって聞いて・・・。その頃、地域のオバチャン達との人間関係が煩わしくて、仕事してるほうがマシと思ったの。
ビン坊:フ~ン
芭珈紗:新聞で「退職者は産業廃棄物のような存在、産業廃棄物は宝の山」って内容の記事を読んだ。電気製品なんかレアメタルの宝庫で「レアメタル鉱山」って言われてるんだって。
ビン坊:ヘ~ェ、それで?
芭珈紗:経験がお役に立つならと引き受けた。そしたら自分の勉強にもなるし楽しくて、もう9年目。
ビン坊:それって、アンタの宗旨に合致してるわね。人も物も捨てる前にもう一働きね。

   ゴミ処理場のイラスト

この仕事は、65歳定年や70歳定年の所が多い。「ここは定年がありません」と言って下さるが、来年度は70歳になる。そろそろ退き際かと思う昨今である。